
不動産売却の需要が高まっている昨今、ご自身が所有している不動産を売却したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は不動産売却の中でも、マンションの売却に関する注意点にスポットを当て、詳しく紹介します。
また記事の最後には、これらの内容に付随するよくある質問について回答していますので、最後まで読んでみてくださいね。

Contents
そもそもマンションの売却は失敗しやすい?
マンションの売却は、売却前の準備を怠ったり、売却金額に過度な期待を持たない限りは、失敗と感じることは少ないと言えるでしょう。
昨今、さまざまなサービスを提供する不動産会社も増加していることから、ご自身に合ったマンション売却を進められるようになっています。
このことから、満足につながる売却に注力できるため、失敗したと感じることが少ない傾向にあります。

マンション売却の注意点:売却査定前
- 必要な書類を準備する
- 売却にかかる費用を把握する
- マンションの相場を確認する
以下では、マンション売却査定前の注意点それぞれについて詳しく解説します。
必要な書類を準備する
マンションの売却に必要な書類は以下の通りです。
- 身分証明書
- 登記簿謄本
- マンションの権利証
- 印鑑証明書
- 固定資産税の納税通知書
- 購入を証明する売買契約書
- 管理規約
売却にかかる費用を把握する
マンション売却には以下の費用が発生することも把握しておきましょう。
仲介手数料 | 売却金額の3%に6万円をプラスした金額(売却金額が400万円を超える場合) |
---|---|
印紙税 | 売却金額によって変動 |
譲渡所得税 | 売却で利益が発生した場合に生じる費用(所有期間が5年以上・以下かで変動) |
抵当権抹消費用 | 登録免許税として1件1,000円、司法書士への報酬として1万円 |
登記変更の費用 | 司法書士への報酬を含めて1万円程度 |
ローン一括返済時の手数料 | 残債金額と金融機関ごとに設定された手数料 |
その他諸経費 | 引越し・リフォーム・ハウスクリーニングなど |
マンションの相場を確認する
査定前にマンションの相場を確認しておくことで、実際の査定金額と相場を照らし合わせられるため、納得のいく売却金額を設定しやすくなります。
また相場を確認することにより、資金計画が立てやすくなるメリットもあります。

マンション売却の注意点:売却活動中〜契約まで
- 値下げ交渉の対策を練る
- 内覧の準備をする
- マンションの不備などは隠さず伝える
- 契約の内容をしっかり確認する
これらは売却が成功するかどうかに関わる重要な観点であるため、しっかり押さえておきましょう。
値下げの対策を練る
値下げを検討する際は不動産会社と相談をし、値下げのタイミングや値下げ後の金額などをしっかり練りましょう。
設定した金額で購入希望者が現れない場合、売却につなげるために値下げの検討が必須です。

内覧の準備をする
購入希望者に「このマンションを買いたい!」と感じてもらえるように準備することで、より確実かつより早く契約にまでこぎつけられるでしょう。
特に注意しておくべきなのは、できるだけ物を置かないようにすることです。
また、水回りや目の届かない場所など、普段掃除することが少ない箇所もできるだけ徹底して掃除をしましょう。

マンションの不備などは隠さず伝える
周辺の騒音事情や治安、設備の故障や雨漏り、日照や悪臭といった生活に直結する不備は、購入希望者に漏れなく伝えておきましょう。
瑕疵担保責任に関しては、あらかじめ購入希望者に物件の不備を伝えておくことで免除にすることが可能です。

契約の内容をしっかり確認する
一度結んだ売却契約は解除が困難なため、見落としのないよう売主・買主・仲介業者それぞれが確認することが重要です。
一般的には売却金額の10〜20%が違約金となるため、売却金額が高いほど違約金も高くなる傾向にあります。

マンション売却の注意点:売却契約後〜引き渡しまで
- 引き渡し当日は時間がかかることを頭に入れておく
- 鍵の紛失に注意する
- 確定申告を漏らさず行う
売却契約後から引き渡しまでの注意点のそれぞれについて以下で詳しく解説しているので、こちらもしっかり把握しておきましょう。
引き渡し当日は時間がかかることを頭に入れておく
特に時間がかかるのが「融資実行手続き」で、金融機関によっては1時間から2時間かかってしまうことも珍しくありません。
こういった事態を避けるため、できるだけ午前中に引き渡し時間を設定しておくと良いでしょう。
とはいえ、結果的にかかる時間が伸びることに変わりはないため、やはり忘れ物に関しては特に注意をしましょう。

鍵の紛失に注意する
普段使っていた鍵はもちろん、合鍵や保管用の鍵など、すべて用意しておく必要があります。
鍵を紛失してしまった場合は、その事実は隠さず買主へ正直に伝えましょう。
鍵の紛失を隠したり、一部の鍵を持ったままであったりすると、後に大きなトラブルにつながってしまいます。

確定申告を漏らさず行う
売却で利益が出た場合はもちろんですが、利益が出なかった場合にもしっかり確定申告は行いましょう。
また、利益がマイナスになった場合は、特例を使用することで所得税還付の対象となることも覚えておきましょう。
特に利益が出た場合に関しては、確定申告が漏れると脱税と見なされます。

マンション売却のメリット・デメリット
利用しなくなってしまったマンションは売却するべきか、賃貸するべきかと悩む方も多いでしょう。
そこで、マンション売却を実施するメリット・デメリットについて解説していきます。
マンションの売却メリット
- 現金化できる
- 保有時の手間(ランニングコスト)がなくなる
- 税制優遇制度あり(3000万円特例控除)
現金化できる
マンション売却で得られるメリットとしてまず挙げられるのが、マンションを「現金化」できること。数千万円単位で現金を手元に残せるのは大きなメリットでしょう。
不動産として資産を持っているよりも、現金として資産にしてしまうことで、資産を使いやすくなるのもメリットです。
保有時の手間(ランニングコスト)がなくなる
マンションは保有しているだけで、維持管理の手間暇や費用がかかってしまいます。そのため、利用していないマンションであれば、売却することでランニングコストがなくなります。
マンションのランニングコストとして考えられるのが、「管理費用」「修繕積立金」「固定資産税」「火災保険」などが挙げられます。
税制優遇制度あり(3000万円特例控除)
居住用のマンション(不動産)の売却であれば、「3000万円特例控除」を活用して税制面で有利にマンション売却を実施することも可能です。
投資用マンションであれば、「3000万円特例控除」は利用できなく、売却によって利益が発生したら所有期間に応じて税金が発生してきます。
売却価格が仮に3000万円であれば、3000万円×3%+6万円で、96万円が不動産会社へ支払う報酬となります。
マンションの売却デメリット
- 売却できない可能性もある
- 売却時の手数料がかかる
売却できない可能性もある
マンションの取引は、買主が居てこそ成立する取引です。買主が見つからない場合にはマンションを売却したくても、売却できないことはよくあります。
人気のエリアにある不動産であれば、即売却ができる可能性もありますが、地方エリアでは時間をかけて売却活動していく可能性も十分に考えられます。
売却時の手数料がかかる
マンション売却時には、売却額の5〜7%程度の手数料が発生されると言われています。
- 仲介手数料
- 印紙代
- 登記費用
- 税金
中でも費用として大きくかかるのが、「仲介手数料」です。「売却価格の3%+6万円」が不動産会社へ支払う報酬となります。
マンション売却の失敗例を紹介
マンション売却は動く金額も大きいため、1つのミスで致命傷となる可能性もあります。
また、不動産取引を頻繁に実施している方は少数派であるため、不慣れな取引で失敗を招いてしまうことも少なくないでしょう。

複数社へ査定依頼しなかった
マンション売却をする際に、不動産会社の見積もり査定を1社にしか頼まなかった失敗事例もあります。
そのため、複数社への査定依頼を実施しましょう。「不動産一括査定サイト」を活用すれば、オンライン上から複数の不動産会社へ査定依頼可能です。
マンション売却が得意でない不動産会社を選択してしまった
不動産会社であれば、マンション売却についての知識・ノウハウはもちろん持っていますが、得意としているかどうかは別の話です。
マンション売却が得意な不動産会社を探すためにも、複数の不動産会社へ査定依頼することが大切です。
査定額を鵜呑みにしてしまった
不動産会社からもらった「査定金額」が売却金額となると勘違いしてしまう方も多いです。
不動産会社が実施する「査定」は過去の取引から売却できるであろう金額を提供してくれています。

状況に応じて変化するマンション売却の注意点
マンションの売却は、状況に応じて注意するべき観点が変わります。

マンションが遠方の場合
遠方のマンションを売却する場合は、実際にそのマンションがある現地の不動産会社へ売却を依頼しましょう。
居住地の近隣にあるマンションを売却する場合と異なり、立ち会いのスケジュールが立てにくかったり、交通費がかかったりといった点がネックです。
また、依頼する不動産会社が、売却するマンションがある土地での対応が可能かどうかを確かめておくことも重要です。
全国各地にネットワークのある不動産会社に依頼すれば、問題はないでしょう。

賃貸マンションを売却する場合
賃貸物件として貸し出しているマンションを売却するには、利用者に立退を命じる方法と貸し出したまま売却する方法の2種類があります。
立退にはそれなりの費用が発生することも頭に入れておいた方が良いかもしれません。
一方、賃貸として貸し出したまま売却する場合、収益物件という扱いになり、一般的なマンション売却と評価方法が違ってきます。
そのため、利益が少ないと査定額が安くなり、利益が多いと査定額は高くなるという仕組みです。

住んでいるマンションを売却する場合
内覧時には、できるだけ購入希望者に生活感を感じさせないことが大切です。
できるだけ部屋を綺麗に保ち、物件そのものの印象を良くする努力も怠ってはいけません。
内覧に備えて購入希望者から出るであろう質問を予想したり、生活をするうえで役に立つ情報を準備したりといった配慮も大切です。

マンション売却を失敗しないためには?
以下では、マンションの売却を失敗しないために押さえておくべきポイントをご紹介します。

不動産会社選びは妥協しない
売却活動の開始を急ぐあまり、妥協して不動産会社を選んでしまうことは避けるようにしましょう。
不動産会社への査定依頼は、必ず複数社へ依頼することが大切です。
売却を急ぐあまり一社に絞って査定額を出してしまうと、場合によっては損をしてしまうかもしれません。
不動産会社ごとに査定額が異なる点を把握したうえで、マンションの売却により強い不動産会社を選択する必要があります。

売却前のリフォームはじっくり検討する
売却前にリフォームをするかどうかは、事前に仲介業者と話し合ったうえで決定しましょう。
売却する物件が古かったり、破損や汚れがあったりすると、事前にリフォームをしておいた方が良いのでは?と思うかもしれません。
もちろん、リフォームをした方が売却活動が有利になる可能性もあるため、具体的にどうリフォームをしていくかを確認したうえで進めていきましょう。

マンション売却におすすめの不動産一括査定サイト3選
SUUMO売却
- エリアや路線、駅から売却に頼れる不動産会社を探すことができる
- 細かいエリアごとの売却相場をすぐに確認できる
- エリアやマンション名から、購入希望者、予算などを確認できる
- 不動産売却の段取りや流れ、ノウハウがよく分かるコンテンツが豊富
- 必要事項の入力は最短60秒程度であっという間に完了!簡単に申し込める!
- 10社の一括査定が可能※
SUUMO売却は、不動産・住宅サイトのSUUMOが運営する不動産一括査定サイトです。
査定を依頼できる不動産会社の店舗ごとに紹介ページがあり、売却実績やスタッフも確認することができます。売却を依頼する前に確認できるので、安心ですよね。
また、不動産売却の段取りや流れ、ノウハウなどもわかりやすいコンテンツが豊富にあります。事前に目を通しておけば、スムーズに売却を進めることができるでしょう。

購入者の予算も表示されるので、おおよその売却価格も予想できます。査定前に、ぜひ確認してみてください。
SUUMO売却での一括査定の流れ
スーモ売却では基本わずか1分程で無料一括査定の申込ができます。
物件の種別と所在地を選択し、無料査定スタートのボタンを押したら以下の質問に回答するだけでOK!
- 物件の詳細情報(間取り・専有面積・築後年数)
- 個人情報(氏名・住所・連絡先・問い合わせ内容)
物件の間取りや専有面積などは、おおよそでも大丈夫です。「試しに簡易査定からしたい」という方も気軽に申し込めます。

提携会社数 | 約2,000社 |
---|---|
最大一括査定社数※ | 10社 |
電話番号 | 0120-070-091(スーモカウンター) |
出典:SUUMO売却査定 公式サイト ※物件の所在地によって査定できる会社数に変動があります
HOME4U
- 厳選した優良不動産会社1,800社と提携
- 業界最長の実績20年
- 売却査定数は累計45万件を突破(2021年6月時点)
- 年間利用者約1400万人を突破
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HOME4Uでは全国1,800社の優良不動産会社が揃っており、一度で最大6社に一括査定申込ができます。
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提携会社数 | 1,800社以上 |
---|---|
最大一括査定社数 | 6社 |
電話番号 | 0120-245-171 |
出典:HOME4U 公式サイト
イエウール
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47都道府県で審査対応しているため、場所に縛りがない点もおすすめできるポイントです。

- 分譲マンション
- 一戸建て
- 土地
- 一棟アパート・一棟マンション
- 区分マンション(収益)
- 一棟ビル
- 区分所有ビル(ビル一室)
- 店舗・工場・倉庫
- 農地
- その他
査定可能な不動産の種類が豊富な点も、イエウールの利用者が多い理由の1つでしょう。
提携会社数 | 1,974社※2020年7月時点 |
---|---|
最大一括査定社数 | 6 |
電話番号 | - |
出典:イエウール公式ページ
マンション売却に関するよくある質問
とはいえ、準備を怠ったり、売却金額に関して過度な期待を持ったりすると、結果的に満足はできないかもしれません。
まとめ
今回この記事では、マンションを売却するうえで把握しておくべき注意点について触れています。
改めて、マンション売却に関する注意点を、この記事でしっかりと確認しておきましょう。
事前準備に関するものや、状況によって変動する注意点など、ご自身に当てはめて検討できる観点をメインに掲載しています。

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