
ビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)は、適切に手続きすることで日本円などに換金できます。換金時のレートによっては、大きな利益が出たり損失が生まれたりする可能性があり、どの換金方法を選ぶかは非常に大切です。
暗号資産を換金する方法はたくさんありますが、中には危険な方法も含まれている可能性も。そこで本記事では、安全に暗号資産を現金化する方法を4つ紹介します。
暗号資産で利益を出しても、換金方法を間違ってしまうと利益が大きく損なわれてしまう可能性もあります。

Contents
ビットコイン(暗号資産)を現金化する方法
1,販売所で換金する
最も代表的な換金方法は、販売所での換金です。この方法では、業者である販売所と取引を行い、ビットコインなどの暗号資産と日本円などの現金を交換できます。
暗号資産取引所には、販売所の役割を担っていることが多く、通貨を購入したり換金できたりするのが特徴です。また、販売所で換金する場合、どのタイミングでも売買が成立するのも大きなメリットといえるでしょう。
他にも、売値と買値の差であるスプレッドが存在し、実質的な手数料として費用がかかります。

2,取引所で換金する
暗号資産取引所では、販売所ではない取引所としての役割を担っていることも多く、取引所でも現金を換金できます。
取引相手が見つかればお互いが納得した価格で換金できるのがメリットであり、販売所のようにスプレッドも存在しません。
ただし、販売所と違って相手が見つからないと取引が成立しません。そのため、自分で換金するタイミングを選べないのがデメリットです。
3,ビットコインATMで換金する
世界には「ビットコインATM」という機械があり、ビットコインがあれば現金に交換したり購入できたりします。そのため、販売所とほぼ同じような役割を持ちます。
日本国内にもかつてはビットコインATMが存在しましたが、2018年にサービスを停止しているため、現存しているものはありません。

ATM利用にはウォレットが必要
ビットコインATMを利用するためには、暗号資産を保管できるウォレットが必要です。他にも、ビットコインATMにもいくつか種類があり、利用できる機能が異なります。
4,番外編:ビットコイン決済を利用する
ビットコインを現金に直接換金するわけではありませんが、ビットコインを現金のように使うことは可能です。近年では、ビットコインの普及や需要の高まりにより、ビットコインを決済手段に採用する企業が増えています。
ただし、あくまでもビットコインで決済できるのであって、日本円に換金できるわけではないので注意してください。
ビットコイン・仮想通貨(暗号資産)を現金化すると税金はかかる?
結論からいうとビットコイン・仮想通貨で一定金額以上を現金化すると税金が発生します。
利益が確定・商品を購入・現金化などをした際に確定申告が必要となります。なお仮想通貨で得た利益は雑所得に分類され、総合課税の対象となります。

仮想通貨で税金が発生するパターンを紹介
仮想通貨で税金が発生するパターンは次の4つです。
- 仮想通貨を売却したタイミング
- 仮想通貨で買い物したタイミング
- 仮想通貨で他の銘柄の仮想通貨を購入したとき
- マイニングで仮想通貨を入手したとき
とはいえ、すべて仮想通貨で20万円以上の利益を得た場合に税金が発生します。もしも他の雑所得がある場合は、それらも合算する必要があるため注意しましょう。

仮想通貨を売却したタイミング
暗号資産を売却したタイミングで利益と損失が確定します。このとき、売却金額が購入金額よりも高いと税金が発生します。
売却金額30万円−購入金額5万円=差額の25万円が課税対象
仮想通貨で買い物したタイミング
続いてが仮想通貨で買い物したタイミングです。仮想通貨で支払いをすると利益・損失が確定します。そしてその際に、決済する際の金額が購入時の金額よりも高ければ課税対象です。
仮想通貨で他の銘柄の仮想通貨を購入したとき
仮想通貨と他の銘柄の仮想通貨を交換したときは、利益・損失が確定します。この際、購入金額よりも購入時の時価のほうが高ければ、課税対象です。
マイニングで仮想通貨を入手したとき
マイニングで仮想通貨を入手した際、マイニングに必要な経費を差し引いた金額が課税対象となります。
仮想通貨で税金を支払わないとどうなる?
- 延滞税(最大14.6%)
- 過少申告加算税(最大15%)
- 無申告加算税(最大30%)
- 重加算税(最大50%)
- 不納付加算税(最大10%)
数千万円ほどの利益を出し、税金を収めなければ数百万円ほどの税金が発生します。税金が支払えない場合は「換価の猶予」「納税の猶予」を検討してみましょう。
いずれにしてももし支払えなくなった場合は、早めに税務署に相談しましょう。「ばれないから大丈夫」と思っていても数年後には税務調査が入る可能性もあります。

ビットコイン(暗号資産)を現金化するタイミング
価格が高騰したとき
暗号資産の価格が高騰しているときは、現金に換金する絶好のタイミングです。例えば、5,000円で購入した通貨が1万円・2万円と高騰していけば、利益も大きくなっていくでしょう。
しかし、価格の高騰は際限なく続くわけではありません。価格が高くなれば保有している通貨を「売りたい」というニーズが高まります。
時間に余裕があり、チャートを逐一確認できるのであれば価格が天井に到達したタイミングで換金すると、大きな利益が出やすいです。

明るいニュースが出たとき
暗号資産市場全体や、保有している通貨に関する明るいニュースが出たときも、換金する良いタイミングです。良いニュースが注目され、需要が高まることで価格が上昇しやすくなります。
例えば、2021年の終盤ではNFT関連のニュースが報道されて世間からの注目を集め、NFT関連銘柄を中心に暗号資産市場全体の価格が上昇しました。
ただし、ニュースの影響を受けて価格が下がることもあります。アメリカや中国などで暗号資産を規制するニュースが報道されたときは、価格が大幅に下がりました。

決めておいた価格・期間に達したとき
ビットコインを始めとする暗号資産は値動きが激しいため、短時間で急騰することもあれば暴落する可能性もあります。そのため、タイミングを逃してしまうと大幅に下落してしまい、大きな損失が生まれてしまうことがあります。
このようなとき、明確な金額の設定や期間などのルールを設けておくことで、自分の感情を抜きにして取引できます。
もし価格が急騰している段階でも、しばらくすると暴落していることもあるため、確実な利益を得るためにもルールの設定は必要です。

ビットコイン(暗号資産)を現金化するメリット
収入となる
ビットコインなどの暗号資産を現金にすれば、自身の収入として自由に使えます。投資したときの金額よりも上昇しているときに換金すれば、投資額以上の現金を得られるのです。
このような通貨の場合でも、換金して日本円を得ることで利用できる選択肢は膨大に広がるでしょう。もし暗号資産投資で利益・収入を得たいと考えている場合は、価格が上昇したときに現金化して収入を得るのがおすすめです。

現金を確保し万が一に備えられる
もし急にお金が必要になったとき、銀行口座などにまとまった金額がない場合、暗号資産を保有していれば換金することで利用できるようになります。
例えば、知り合いの結婚式や法事、他にも医療費や納税など、突然大きな金額の出費が発生する可能性は誰にでもあるでしょう。
ただし、利用する取引所の口座によっては、日本円を指定口座に振り込む処理に多少の時間が発生する可能性があるので注意が必要です。
また、換金するときに投資したときよりも価格が下がっている可能性はあります。このような場合であれば、多少損をしてしまいますが、現金がない問題は解決できます。

損失のリスクを回避できる
暗号資産は値動きが激しいため、上がり続けるのではなくいずれ下がるようになります。実際、数日にして価値がゼロ近くまで大暴落した通貨もあります。
このように、急激に価格が下がる前に現金に換金しておけば、損失のリスクを回避できます。もちろん、日本円の価値も日々変動していますが、暗号資産ほど大きくはありません。
暗号資産投資は急落・暴落するリスクがありますが、タイミングを決めて現金のように価値が安定しているものに交換することで、そのリスクを抑えられるのです。
ビットコイン(暗号資産)を現金化するデメリット
多くの利益を望めない
暗号資産を現金に換金するとその時点で利益が確定します。しかし、その後に現金化した暗号資産が値上がりしたとしても利益は増えません。
そのため、大きな利益を出したいと考えている人は、換金するタイミングを慎重に判断する必要があります。実際に、10,000円で換金した後、20,000円、30,000円と値上がりするケースは珍しくありません。

利益を得るチャンスを逃す可能性とは?
例えば、急に現金が必要になったときなど、当初の予定以外で換金した場合だと利益を得るチャンスを逃す可能性があります。
もし換金後に利益を追いたい場合は、もう一度該当する暗号資産を購入する必要があるので要注意です。
暗号資産としてサービス利用ができない
暗号資産を現金に換えてしまうと、暗号資産としてのサービスには利用できません。例えば、ビットコイン決済や積み立て、ステーキングなどのサービスが該当します。
ビットコイン決済などの場合、現金で支払いをするよりもビットコインを利用した方がお得になることもあります。
今後は、ブロックチェーンなどの技術がより一層発展すると見込まれています。そうなれば、暗号資産を利用したサービスも増えていくでしょう。

損失を確定させることもある
換金は利益を確定させますが、同時に損失を確定することにも繋がります。例えば、10,000円で購入した通貨を5,000円のときに換金すれば、損失は5,000円です。
利益と同様に、暗号資産の価格は急激に変動する可能性があるため注意が必要です。損失が大きくなり過ぎないように、自身で損切りする金額を決めておくのがおすすめです。
しかし、価格が下降トレンドに入った場合でも、明るいニュースが報道されれば、再び価格が上昇する可能性もあります。

ビットコイン(暗号資産)の換金におすすめの取引所
Coincheck
- 証券会社大手のマネックスグループが運営している
- 各種手数料は無料であり、少額から始められる
- さまざまな機能・サービスが豊富である
Coincheckは大手証券会社のマネックスグループが運営しており、信頼性が高い取引所です。各種サービスが充実しているので、スムーズに取引・換金ができるでしょう。
他にも、アプリでは現在の価格・変動率をチェックできるウィジェット機能も便利であり、気になったタイミングで気軽に価格を確認可能です。
販売所・取引所としての機能以外にも、積み立て・ステーキング・貸暗号資産・NFTなど暗号資産関連のサービスが充実しています。

形式 | 販売所・取引所 |
---|---|
取扱暗号資産 |
17種類 BTC・XRP・ETH・BCH・XEM・FCT・LSK・LTC・ETC・XLM・MONA・QTUM・BAT・IOST・ENJ・OMG・PLT |
最低取引単位 | 取引所:0.005BTC(円建てで500円相当額) 販売所:円建てで500円相当額 |
レバレッジ取引 | なし |
取引手数料 | 取引所:0% |
※出典:Coincheck
DMM Bitcoin
- DMMグループが運営している暗号資産取引所
- 手数料・サポート体制・セキュリティ強度のいずれも充実している
- レバレッジ取引に対応しており、取り扱い通貨数が多い
DMM Bitcoinはレバレッジ取引に対応している取引所の中でも、豊富な種類の暗号資産を取り扱っているのが特徴です。各種手数料は無料であり、費用を気にせずに取引できるでしょう。
さらに土日祝も含めた365日体制のサポートを実施しています。

形式 | 販売所 |
---|---|
取扱暗号資産 |
15種類 BTC・ETH・XRP・LTC・BCH・XLM・ETC・XTZ・OMG・ENJ・BAT・MONA・NEM・QTUM・XYM |
最低取引単位 | 0.0001 BTC |
レバレッジ取引 | 最大2倍 |
取引手数料 | 無料 |
※出典:DMM Bitcoin
bitFlyer
- 取引量が多くセキュリティ強度が高い暗号資産取引所
- 少額からの投資にも対応しており、気軽に始めやすい
- さまざまなサービスが充実しており、Tポイントも活用できる
bitFlyerは国内でもビットコインの取引量が多い取引所の1つです。各種手数料が無料であり、三井住友銀行からの振込手数料も無料です。
さらに、19種類の通貨を1円から売買できるため、少額から投資を始めたい人におすすめです。
他にも、「かんたん積立」「bitFlyer クレカ」などのサービスも提供しており、貯めたTポイントをビットコインに交換できるのもbitFlyerの大きな特徴です。

形式 | 販売所・取引所 |
---|---|
取扱暗号資産 |
19種類
BTC・XRP・ETH・XYM・LINK・DOT・XTZ・XLM・XEM・BAT・ETC・LTC・BCH・MONA・LSK・MATIC・MKR・ZPG・FLR |
最低取引単位 | 販売所:0.00000001 BTC 取引所:0.001 BTC |
レバレッジ取引 | 最大2倍 |
取引手数料 | 販売所:無料 取引所:0.01%~0.15% |
※出典:bitFlyer
よくある質問
まとめ
この記事では、ビットコイン(暗号資産)の換金方法を紹介しました。換金方法はいくつかあるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを押さえておきましょう。
また、換金するタイミングによって、利益・損失が発生します。収入を得たい場合は、価格が上昇するタイミングを見極めることが大切です。
