
「暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引に興味があるけど、いまいち仕組みが分からない」「レバレッジ取引で失敗したら借金の可能性があるの?」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
レバレッジ取引を行えば、少額でも大きな額を動かすことができます。少しのリスクはあるものの、レバレッジをかけすぎず資金管理を徹底すれば、安全に大きな利益を出すことも可能です。
そこでこの記事では、レバレッジ取引の基本的な仕組みとメリット・デメリットについて解説。レバレッジ取引を行う上での注意点についても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

Contents
暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引とは?
レバレッジ取引の基本的な仕組み
レバレッジとは、日本語で「てこ」を意味しています。てこの原理をイメージすると分かりやすいですが、小さな力で大きなものを動かす仕組みのことで、レバレッジ取引も少額で大きな額を動かすことができます。
では、なぜそのようなことができるのでしょうか?これはレバレッジ取引が「証拠金取引」という仕組みをとっているからです。
しかしレバレッジ取引は、資金を「証拠金」という形で担保として預けて取引をするので、担保額以上の金額の取引ができるようになるのです。
たとえば現物取引で1万円分のビットコインを購入する場合、手数料を計算に入れなければ1万円が必要です。しかしレバレッジ2倍なら、5,000円の証拠金を預けることで1万円分の取引ができるようになるのです。

日本はレバレッジ2倍に規制
日本では2018年まで、レバレッジ最大倍率25倍まで可能でした。しかしその後、金融庁の規制によりレバレッジ取引の最大倍率が制限、2020年には2倍になりました。
レバレッジ取引は、少額の証拠金で大きな額を動かせるメリットはありますが、一方でハイレバレッジ取引をしてしまうと損失が膨らみやすいデメリットがあります。
ちなみに海外の暗号資産取引所では、現在もレバレッジ1,000倍などかけて取引が可能です。
暗号資産(仮想通貨)でレバレッジ取引をするメリット
暗号資産でレバレッジ取引をするメリットは、大きく以下の3つがあります。
- 原資以上のポジションが持てる
- 24時間365日取引が可能
- 買いからも売りからも始められる
原資以上のポジションが持てる
レバレッジ取引1つ目のメリットは、原資以上のポジションが持てることです。暗号資産投資をはじめたばかりの初心者の方は、大きな額を投資するのは不安だと思います。また、余剰資金が少ない方も多いでしょう。
もちろん原資1万円から考えれば十分な利益ですが、過去最高値まで上昇したとしてこれでは少し物足りなさを感じる方も多いでしょう。
しかしレバレッジ取引なら、原資以上のポジションを持てるため、少額から大きな利益を出せる可能性があります。

24時間365日取引が可能
24時間365取引が可能な点も、暗号資産のレバレッジ取引をするメリットでしょう。株式や為替にもレバレッジ取引はありますが、国内株式は平日の日中のみ、為替は平日の24時間しか基本的に取引できません。
しかし暗号資産は24時間365日、いつでも取引が可能です。
土日祝、朝晩関係なく取引できるので、平日の日中は忙しいビジネスパーソンの方や主婦の方でも、仕事終わりや休みの日に取引が可能です。

買いからも売りからも始められる
レバレッジ取引は、「買い」からも「売り」からも利益を狙うことが可能です。
先に述べたように現物取引は、購入して保有している暗号資産しか売却できませんが、レバレッジ取引は「買い」と「売り」の差額の授受で決済を行う仕組みをとっています。
そのため「売り」から入る「空売り」をして、価格が下がったら「買い」戻すことで、利益をあげることができるのです。
つまり相場が上昇したときでも、下降したときでも利益を狙えるのがレバレッジ取引のメリットです。
暗号資産(仮想通貨)でレバレッジ取引をするデメリット
暗号資産のレバレッジ取引には、以下の2つのデメリットがあります。
- 損失が大きくなる可能性がある
- 追証が発生する可能性がある
損失が大きくなる可能性がある
レバレッジ取引は大きな利益を得られる反面、大きな損失を生んでしまう可能性もあります。「少額でも大きな額のポジションを持てるから」とレバレッジをかけすぎてしまうと、失敗しやすいので注意しましょう。
特に、ロスカットには注意してください。
ロスカットが発動されるタイミングは取引所によって異なりますが、レバレッジを上げすぎてしまうとすぐにロスカットが発動して、損失が確定してしまいます。
追証が発生する可能性がある
投資家の資金を守るロスカットですが、相場に急な変動があった場合や、取引所のシステムエラーが起こった場合、稀にロスカットが間に合わないことがあります。
このような場合、損失は拡大していき追加証拠金が求められます。
取引所のシステムエラーが問題なら補填される可能性もありますが、急変動に関しては補填がないので「追証=借金」になってしまいます。
暗号資産(仮想通貨)でレバレッジ取引を行う手順
暗号資産でレバレッジ取引を行う手順は、次の5ステップにわけられます。
- レバレッジ取引ができる暗号資産取引所にてアカウント登録
- 本人確認
- 口座へ入金
- 売り注文を行う
- 買い注文で利益の確定
レバレッジ取引をする際は、途中までは通常の暗号資産との取引と同様です。

1.レバレッジ取引ができる暗号資産取引所にてアカウント登録
1ステップ目がレバレッジ取引ができる暗号資産取引所にてアカウント登録をしましょう。

2.本人確認
2ステップ目が本人確認書類です。

3.口座へ入金
3ステップ目が審査に通ったら入金します。
4.売り注文を行う
4ステップ目が売り注文を行います。

4.買い注文で利益の確定
4ステップ目が買い注文で利益の確定をします。

暗号資産(仮想通貨)でレバレッジを行う際の注意点
レバレッジ取引を行う際は、以下の3点に注意しましょう。
- 余剰資金で行う
- 証拠金維持率に注意する
- 場合によっては損切りを行う
余剰資金で行う
レバレッジ取引だけでなく、暗号資産全般に言えることですが、投資は余剰資金で行うようにしましょう。生活費や非常時に必要な貯金をくずしてまで、暗号資産に投入してはいけません。
余剰資金が1,000円しかないという人もいるかもしれませんが、暗号資産は1,000円からでも購入できますし、レバレッジ取引をうまく利用することで利益を大きくしていくことも可能です。

証拠金維持率に注意する
追証が発生しないよう証拠金維持率には注意しましょう。ロスカットがいつ発動するかは証拠金維持率によって決定しており、何%を下回った段階で発動するかの対応は各取引所によって異なります。
たとえば、DMM Bitcoinでは証拠金維持率が50%を下回った段階でロスカットが行われ、GMOコインの暗号資産FXでは75%を下回った段階でロスカットが発動します。

場合によっては損切りを行う
予想していた方向と逆の動きをして損失が出ている場合、「決済」するか「保有」し続けるかで、迷う方は多いと思います。
損したくないという心理は人間どうしても働いてしまいますし、「決済したあとすぐに動きが反発するかもしれない」と考えれば、ますます決済はできないでしょう。
場合によっては、損切りを行うことも重要です。最初の予想とは外れていたのですから、勉強代と思って割り切りましょう。

レバレッジ取引におすすめの暗号資産(仮想通貨)取引所4選
DMM Bitcoin
- レバレッジ取引の取扱い通貨国内No.1※1
- 取引スタイルに合わせてモードが切り替えられるスマホアプリ
- 各種取引手数料が無料
DMM Bitcoinは、DMMグループが運営する取引所で、2022年7月時点で20種類のレバレッジ取引が可能です。
ビットコインやイーサリアムなどメジャー通貨はもちろん、DOTやENJ・OMGなどのアルトコインもレバレッジ取引ができるのが特徴です。
また販売所手数料、入出金手数料などの各種手数料が無料なので、コストを気にせず取引できるでしょう。

レバレッジ取引できる暗号資産(仮想通貨) |
|
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レバレッジ | 2倍 |
ロスカット | 証拠金維持率が50%を下回った時点 |
販売所手数料 | 無料※BitMatch注文は取引単位あたり2円(BTC/JPY) |
取引所手数料 | – |
レバレッジ手数料 | ポジション金額の0.04% / 日の レバレッジ手数料がロールオーバー時に発生 |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
出典:DMM Bitcoin
※1 2022年7月現在、国内暗号資産交換業者のWEBサイト調べ
bitFlyer
- Lightning FX/Futuresの取引手数料が無料
- 業界最長7年以上ハッキング0※1
- Tポイントをビットコインに交換できる
bitFlyerはビットコイン取引量が6年連続No.1※2の暗号資産取引所。業界最長の7年以上ハッキング0を実現しており、強固なセキュリティが特徴です。
Lightning FX/Futuresでは最大2倍までレバレッジを効かせることができ、取引手数料は無料なので少額投資でも気にせず利用できます。
またTポイントをビットコインに交換して投資に利用できるので、投資初心者の方にもおすすめです。

レバレッジ取引できる暗号資産(仮想通貨) |
|
---|---|
レバレッジ | 2倍 |
ロスカット | 証拠金維持率が50%を下回った時点、もしくは追証が発生した日の翌営業日の午後4時59分までに追証が解消されていない場合 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 |
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レバレッジ手数料 |
(建玉金額の絶対値 × 0.04% /日)の合計(単位: 円) |
入金手数料 |
|
出金手数料 | 220円〜770円(税込) |
出典:bitFlyer
※1 公式サイトより
※2 Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016 年 〜 2021 年の年間出来高(差金決済 /先物取引を含む)
マネックスビットコイン
- CFD取引に特化したサービス
- 各種手数料が無料
- シンプルで使いやすい『MONEX TRADER CRYPTO』
『マネックスビットコイン』はマネックスグループが運営する暗号資産取引所です。
マネックスグループは他にも暗号資産取引所『Coincheck』を運営していますが、『マネックスビットコイン』はCFD取引(差金決済取引)に特化したサービスです。
そのためレバレッジ取引や売りからのエントリーも可能で、下げ相場でも利益を狙うことができます。
注文方法もストリーミング注文・指値・逆指値・OCO・IFD・IFO注文など豊富に対応しているので、様々な戦略がとれるでしょう。

レバレッジ取引できる暗号資産(仮想通貨) |
|
---|---|
レバレッジ | 2倍 |
ロスカット | 証拠金維持率が100%を下回った時点 |
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 | 無料 |
レバレッジ手数料 | 建玉数量 × 対象銘柄の時価(午前6時00分時点)× 日々更新する手数料率(%:税込) |
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
出典:マネックスビットコイン
GMOコイン
- 暗号資産FXでは10銘柄のレバレッジ取引が可能
- 取扱銘柄数は国内No.1※1
- ワンコインでつみたて投資も可能
『GMOコイン』は、GMOグループが運営する暗号資産取引所。2022オリコン顧客満足度「暗号資産取引所 現物取引」ではNo.1※2に輝いており、2年連続No.1を達成しています。
取扱銘柄数は国内取引所の中で最も多く22銘柄、レバレッジ取引も10銘柄が取引可能です。
スマホアプリ『GMOコイン暗号資産ウォレット』はシンプルで分かりやすい「ノーマルモード」と、高機能チャートの「トレーダーモード」に切り替えができるので、どんな方でも快適に利用できるでしょう。

レバレッジ取引できる暗号資産(仮想通貨) |
|
---|---|
レバレッジ | 2倍 |
ロスカット |
|
販売所手数料 | 無料 |
取引所手数料 |
Maker:-0.01% Taker:0.05%(BTC,ETH,XRP) Maker:-0.03% Taker:0.09%(その他) |
レバレッジ手数料 |
|
入金手数料 | 無料 |
出金手数料 | 無料 |
出典:GMOコイン
※1 JVCEA 「取扱暗号資産及び暗号資産概要説明書」をもとにGMOコインが算出
※2 2022年 オリコン顧客満足度® 調査 暗号資産取引所 現物取引 第1位
よくある質問
まとめ
今回の記事では、レバレッジ取引の仕組みやレバレッジ取引をするメリット・デメリットなどを解説しました。
日本の取引所はレバレッジ2倍までに規制されているため、資金に対してそれほど大きな額は動かせませんが、その分大きな損失を出すリスクも小さいです。
「余剰資金で行う」「証拠金維持率に注意する」「場合によっては損切りを行う」などを守って、ぜひレバレッジ取引を投資スタイルの1つに取り入れてみてください。
記事内では、暗号資産のレバレッジ取引をしたい人におすすめの取引所もご紹介したため、取り扱い暗号資産や手数料などを比較しながら選んでみると良いでしょう。