
家を売りたいと思い立っても、まず何から始めていけば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。不安なまま時間だけが過ぎているなんてことも。
家を売るには、売却の流れや期間、費用などをあらかじめ把握しておく必要があります。
この記事では家を売りたい方に向けて、不動産売却に必要な知識をわかりやすく解説します。

Contents
家を売る流れは?
まずはじめに、家を売る基本的な流れをご紹介します。主な流れは、以下の通りです。
- 不動産会社に査定を依頼する
- 必要書類を準備する
- 購入者の対応をする
- 売買契約に必要な書類を準備する
以下でそれぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。

STEP①不動産会社に査定を依頼する
まずは不動産会社に依頼をするところから始めますが、その前にネットなどを活用して事前に情報収集をします。もしくは、不動産に詳しい知人から話を聞いておきましょう。
売却を依頼したい不動産会社を決めたら、売却希望の旨を連絡します。その後、不動産会社の担当者が査定の見積もりを出すというのが基本的な流れです。
新型コロナウイルスの感染リスクを考え、対面での相談に抵抗がある、という方は事前にその旨を伝えておきましょう。また査定は、不動産会社を複数選択した上での依頼がおすすめです。
不動産会社ごとに見積もり金額が異なったり、担当者との相性があったりするため、一社だけで判断してしまうことで、損をしてしまうことがあるかもしれません。

また、査定額の違いにも注目しておきましょう。高過ぎても売れず、安過ぎても赤字になります。売る方にも買う方にも需要がある査定額を算出する不動産会社を選定しなくてはなりません。
媒介契約には、複数の不動産会社に一括で依頼ができる「一般媒介契約」や、一社のみとの契約になる「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」があります。

STEP②必要書類を準備する
不動産会社が決まったら、売却に必要な書類を準備しましょう。必要書類は、以下の通りです。
- 不動産情報をまとめた「報告書」
- 権利書とも呼ばれる「登記事項証明書」
- 役所などで取得できる「固定資産評価証明書」
- 自宅の「間取図」
- マンションの場合は「管理規約集」
これらを事前に用意しておくことで、査定金額の算出がよりスムーズになります。
上記の他にも、物件を購入した際にもらった図面やパンフレットといった資料も、後々参考になります。

STEP③購入希望者の対応をする
家を売りに出した後は、購入希望者の対応が必要になります。多くの場合、引っ越しを済ませた状態の内覧になるか、家具などがそのままになっている状態での内覧です。
購入希望者の対応が必要になるとはいえ、基本的には仲介に不動産会社が入るため、あくまで立ち会いとしての役割と思っておいて良いでしょう。内覧は家を売る上で非常に重要なステップです。
そのため、不動産会社の担当者と内覧時の打ち合わせをしておく、できるだけ引っ越しを済ませておくといった事前準備を怠らないようにしましょう。
STEP④売買契約に必要な書類を用意する
内覧が終了して売却が決まったら、買主の方と売買契約を結びます。売買契約に必要な書類は以下の通りです。
- 身分証明書
- 印鑑証明書
- 実印・認印
- 収入印紙
- 登記済権利証
- 売買代金領収書
- 固定資産税の領収書
- ローンがある場合は抵当権抹消費用
上記を用意することに付随し、不動産会社が発行する重要事項説明書や、売買契約書などが必要になります。
書類が準備できたらいよいよ決済・引き渡しといった流れになり、不動産売却が終了します。

家を売る方法は「買取」と「仲介」の2種類
家を売る方法には、買取売買と仲介売買の2種類があります。

買取売買
不動産売却は、売主と買主という2つの立場において成り立っていますが、買取売買の特徴はこの「買主」がそのまま不動産会社になる点です。
査定額や期間など、売主のニーズに合った提案にさえなれば、時間をかけずにそのまま売却できることがメリットです。
即時売買
即時売買とは、売却額の交渉後、即時買取が進んでいく方法です。
売却までの期間は最低でも3日ほどで、長くても1ヶ月程度で済むため、すぐに家を売りたい方に適した方法です。

買取保証
もうひとつの買取保証は、後ほど紹介する「仲介売買」と「即時買取」の特徴を組み合わせたような売却方法です。買取保証は、売却をスタートしてから一定の期間、仲介を前提とした売却方法を行います。
もし期間内に売却が決まらない場合、不動産会社とあらかじめ設定した金額で即時買取を進めるという方法です。
ちなみに仲介の期間は約3ヶ月で、期間内に売却が決まった場合には仲介手数料が発生します。

仲介売買
先ほど紹介した買取売買は売主と不動産会社のみのやりとりが基本でした。仲介売買とは、売主と買主の間に不動産会社が入る売却方法です。
基本的には売主も一般の方が多いため、一般の方同士の売買をプロが仲介してスムーズに進める方法と捉えられます。
先ほど紹介した買取保証でも触れたように、仲介売買は買主が見つからないといつまでも家が売れないデメリットがあります。買主が見つからないリスクがある反面、売却金額は仲介売買の方が高額になる傾向です。

家をより早く・高く売るコツ
上記で紹介した家を売る2つの方法について把握した上で、不動産売却に役立てたい知識として、より早く・高く家を売るコツについて解説します。

早く売りたい場合のコツ
家をできるだけ早く売りたい場合は、査定を依頼した不動産会社と直接やりとりができる買取売買の選択がおすすめです。
先ほども触れたように、不動産売却には「買取売買」と「仲介売買」の2種類があります。売主と買主の間に不動産会社を挟む「仲介売買」に対し、「買取売買」は不動産会社と売主のやりとりのみになります。
もしくは、仲介売買を選択しながらより早く売却したいという場合には、必要書類をあらかじめ準備した上で依頼するのがおすすめ。通常の仲介売買と比較するとスピード感のある不動産売買が可能です。
購入希望者が集まりやすくなる魅力的な物件になるように、インスペクションやホームステージングをしたり、売却の需要を読み取ってくれる担当者に依頼したりといった、売却方法と違った視点での工夫も重要視されます。
買主の購入しやすさに配慮することはもちろん重要ですが、あくまでも損をしない価格設定にすることを前提に売却活動を行いましょう。
高く売りたい場合のコツ
より高く家を売るために覚えておくべきコツは、前述した買取売買よりも高額に売却が可能な仲介売買の選択が第一に挙げられます。
例えば、買主にとって魅力がある物件に見えるよう、ハウスクリーニングなどでできるだけ綺麗な状態に家を整えておくことや、場合によってはリフォームを施しておく必要もあります。
そもそも売却金額がいくらになるかの見積もりを事前にいくつか算出し、納得できる金額を掲示することが前提であり、必須であることも忘れてはいけません。

また、上述したポイントに付随し、査定を依頼した不動産会社を複数社から選別し、本当に信頼できるところに売買について相談するのも高く売るために必要です。
隣の家との境界線など、住み始めてから問題が発生しそうな点に関してもあらかじめチェックし、注意事項として買主となる方へお伝えしておくことも、売主がしておくべき配慮と言えます。

この記事も合わせて読む
家を売る際の注意点
ここまで紹介した売却の流れや方法、コツにも付随する、家をより効率的に売るために押さえておきたい注意点について解説します。
不動産売却を検討・実行する際の注意点は主に以下の通りです。
- 家の名義人を確認しておく
- 査定はできるだけ複数の会社に依頼する
- 過去の相場に捉われない
- 売れやすい時期と売りにくい時期を把握しておく(繁忙期は2月・3月、閑散期は1月・8月ごろ)
- 住宅ローンの残債を確認しておく
- 仲介手数料や登記、瑕疵といった観点に不備がないか確認しておく
これらのポイントは、売却を依頼する不動産会社や家の状態によって変動する観点です。

家を売るのに必要な期間
家を売ることを想定し、準備する上で気になるのが、一体どのぐらいの期間が必要なのかということです。不動産売却にかかるトータルの期間は最低でも約半年とされていますが、条件や状態によって変動します。

売却前|約1~4週間
家を売るために必要な準備を行う期間で、主に物件の相場を調べたり、査定の結果を受けた媒介契約を結んだりといった期間です。
見積もりが複数社から算出することを前提とすると、全ての会社から見積もりが出るまで売却に進まないこともあるため、もう少し期間が長くなります。
売却中|約1~3ヶ月
査定額に納得し、売却を依頼する不動産会社が決定したら実際に家を売り出します。
この期間は主に買取希望者が内覧をし、不動産会社が仲介に入る前提で売主との交渉や契約といったやりとりをします。
売却後|約1~2ヶ月
買主と売主とで金額面などの条件が合致し、契約が完了した後に発生する期間です。決済や引き渡しといった、最後のやりとりを行います。

この記事もあわせて読む
家を売るのに必要な費用
家を売る際、不動産会社に支払う仲介手数料の他に費用が発生する場合があります。
例えば、抵当権の抹消に必要な登記費用や、印紙にかかる費用、解体費や測量費といった経費が挙げられます。
そのため、残債の返済額も家を売る際に発生する費用のひとつといえます。他にも、譲渡所得税や解体処理費用、廃棄物の処理費用など、売却時の状態や条件により費用の項目が増える想定も必要です。
ちなみに、最初に挙げた仲介手数料の目安についても触れておきましょう。基本的に、仲介手数料は売却金額の3%に6万円と消費税をかけたものが上限とされています。

関連記事
家を売りたい方におすすめの不動産一括査定サイト3選
家の売却を検討している方は、まず一括査定サイトを利用してお持ちの不動産の適正価格を見極めましょう。
査定申し込みは無料で、最大10社※から一括で査定結果をもらえます!※一括で査定申し込みできる会社の数は、サイトによって異なります。

SUUMO売却
- エリアや路線、駅から売却に頼れる不動産会社を探すことができる
- 細かいエリアごとの売却相場をすぐに確認できる
- エリアやマンション名から、購入希望者、予算などを確認できる
- 不動産売却の段取りや流れ、ノウハウがよく分かるコンテンツが豊富
- 必要事項の入力は最短60秒程度であっという間に完了!簡単に申し込める!
- 10社の一括査定が可能※
SUUMO売却は、不動産・住宅サイトのSUUMOが運営する不動産一括査定サイトです。
査定を依頼できる不動産会社の店舗ごとに紹介ページがあり、売却実績やスタッフも確認することができます。売却を依頼する前に確認できるので、安心ですよね。
また、不動産売却の段取りや流れ、ノウハウなどもわかりやすいコンテンツが豊富にあります。事前に目を通しておけば、スムーズに売却を進めることができるでしょう。

購入者の予算も表示されるので、おおよその売却価格も予想できます。査定前に、ぜひ確認してみてください。
SUUMO売却での一括査定の流れ
スーモ売却では基本わずか1分程で無料一括査定の申込ができます。
物件の種別と所在地を選択し、無料査定スタートのボタンを押したら以下の質問に回答するだけでOK!
- 物件の詳細情報(間取り・専有面積・築後年数)
- 個人情報(氏名・住所・連絡先・問い合わせ内容)
物件の間取りや専有面積などは、おおよそでも大丈夫です。「試しに簡易査定からしたい」という方も気軽に申し込めます。

提携会社数 | 約2,000社 |
---|---|
最大一括査定社数※ | 10社 |
電話番号 | 0120-070-091(スーモカウンター) |
出典:SUUMO売却査定 公式サイト ※物件の所在地によって査定できる会社数に変動があります
HOME4U
- 厳選した優良不動産会社1,800社と提携
- 業界最長の実績20年
- 売却査定数は累計45万件を突破(2021年6月時点)
- 年間利用者約1400万人を突破
- お客様満足度97.5%と高評価
- 悪徳な不動産会社は徹底的に排除
- 査定依頼をした方限定でスピード売却のノウハウ本がもらえる!
HOME4Uでは全国1,800社の優良不動産会社が揃っており、一度で最大6社に一括査定申込ができます。
国内で最も実績年数があるため、査定実績は累計45万件を突破・年間利用者が約1400万人を突破するなど、実績も申し分ありません。
選んだ企業以外からの連絡は一切なく、HOME4U側で悪徳企業は排除されているため、利用者が安心できる体制が整っています。
提携会社数 | 1,800社以上 |
---|---|
最大一括査定社数 | 6社 |
電話番号 | 0120-245-171 |
出典:HOME4U 公式サイト
イエウール
- 提携不動産会社は1,974社!
- 月間利用者数が1万3千人でNo.1の実績
- 47都道府県で審査対応可能!地方の不動産会社も見つかりやすい
- 売却成立サポート件数は年間20万件以上
イエウールは株式会社Speeeが運営する一括査定サイトで、最大6社に一括で査定を申し込むことができます。提携している不動産会社は1,900社以上と比較的多いため、年間20万件以上の売却成立が実現しています。
47都道府県で審査対応しているため、場所に縛りがない点もおすすめできるポイントです。

- 分譲マンション
- 一戸建て
- 土地
- 一棟アパート・一棟マンション
- 区分マンション(収益)
- 一棟ビル
- 区分所有ビル(ビル一室)
- 店舗・工場・倉庫
- 農地
- その他
査定可能な不動産の種類が豊富な点も、イエウールの利用者が多い理由の1つでしょう。
提携会社数 | 1,974社※2020年7月時点 |
---|---|
最大一括査定社数 | 6 |
電話番号 | - |
出典:イエウール公式ページ
不動産売却に関するよくある質問
しかし、北海道や福岡県など、コロナ禍において売却価格が高騰している土地もあります。
行程ごとに注意点や準備があるため、項目ごとに何をすべきか不動産会社に問い合わせておきましょう。
それぞれ売却期間や金額に違いが出るため、優先度をどちらにするか検討した上で選択しましょう。いずれも不動産会社とやりとりする前提での売却方法です。
そのため、売却金額にこだわりたい場合は多少時間がかかることを前提に、売主との間に不動産会社が入る、仲介売買を選択すると良いでしょう。
それぞれの段階で発生する手続きなどが異なることも覚えておきましょう。また、物件の状態などによって多少期間が前後する可能性があることも想定しておく必要があります。
残債がある場合はローンの一括返済が必要です。また、譲渡所得税・解体費用・廃棄物の処理費用などが発生する場合もあります。
まとめ
今回は、家を売りたい方が知りたい売却方法やコツ、注意点や期間、費用について詳しく解説しました。
不動産売却はコロナ禍の影響で多少買取額の相場に変動はあるものの、これまでと変わらない需要があります。
家を売りたいけど売り方などがわからないという方はもちろん、より高く・早く家を売るためにどうすれば良いか知りたいという方も、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
関連記事|不動産売却
- 【売却におすすめ】不動産一括査定サイト人気比較ランキング
- 【土地売却】流れやかかる費用・税金は?高く売るためのコツも紹介
- マンションを高く売るコツを徹底解説!注意点や流れ、費用も紹介
- マンション売却の流れを徹底解説!査定額を上げるには?
- 家賃収入を得る方法・手順を徹底解説!必要な税金やリスクも紹介
- 土地の査定方法は?相場を自分で調べる方法・評価項目を徹底解説
- リビンマッチとは?特徴やメリット・デメリット・注意点など徹底解説
- 不動産の仲介手数料とは?基礎知識から相場・計算方法まで徹底解説
- イエイの評判は?メリットとデメリット、実際の口コミを紹介!
- イエウールの口コミ・評判は?特徴やメリット・デメリットを総まとめ
- イエシルの口コミ・評判は?特徴やメリット・デメリットを総まとめ
- 土地売買の流れ一覧|必要書類、手数料や税金はいくらかかる?
- 土地の売却にかかる費用は何がある?税金やより高く売るコツも解説!
- マンションを売却する際の注意点は?ステップごとに紹介
- オウチーノの口コミ・評判は?メリット・デメリットを徹底解説
- 【マンション売却の流れ】仲介・買取の違いや注意点も徹底解説
- 土地の売却にかかる税金は4種類!節税法や計算法などまとめて解説
- 家を査定のコツをまとめて紹介!高く売却するためのポイントや注意点
- 不動産の一括査定ってどうなの?メリットや注意点、利用の流れを解説
- 2021年|マンションの売り時はいつ?築年数は?売却のポイントを解説
- 家売却全体の流れを5STEPで解説!費用や税金、相場の調べ方も紹介
- 不動産の仲介手数料とは?基礎知識から相場・計算方法まで徹底解説