
「所有する土地を売りたい」「土地を売りたいけど手順がわからない」など悩んでいる方も多いと思います。
知識がない状態で土地を売ろうとしても、納得いく土地売却はできません。土地売却を成功させるには、ある程度の知識が大切です。

この記事では、土地を売るの流れや必要な書類、かかる費用などを解説していきます。また、土地を売りたいと考えている方に向けて、おすすめの不動産一括査定サイトを3つ紹介します。

Contents
土地を売る流れや手順を解説
土地売却が初めての方は、まず土地を売るまでの流れを知っておくことが重要です。土地売却は大きく以下の6ステップに分けることができます。
- 土地の売却査定を依頼する
- 不動産会社と媒介契約を結ぶ
- 不動産会社による売却活動
- 買主が決まったら売買契約を結ぶ
- 土地を引き渡す
- 確定申告をする
土地売却の全体像を掴むことで漠然とした不安がなくなり、やるべきことが明確になります。

土地の売却査定を依頼する
まずは、自分が所有する土地がどれくらいの価格で売れるかを知るために、売却査定を依頼します。売却査定は、複数の不動産会社に依頼しましょう。
その際、一社一社に売却査定を依頼しても良いのですが、手間と時間がかかってしまいます。
そこでおすすめなのが、不動産一括査定サイトです。複数の不動産会社に一度に売却査定を依頼することができ、手続きは2~3分で完了します。

こちら
不動産会社と媒介契約を結ぶ
土地の売却査定後は、売買の仲介を依頼する不動産会社を選びます。提示された査定価格や担当者の対応、不動産会社の実績などから契約する不動産会社を選択しましょう。
不動産会社に仲介を依頼せずに個人で売却活動を進めることも可能ですが、複雑な手続きが多く大変です。

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不動産会社による売却活動
実際に土地を売るために、不動産会社が中心となって売却活動を行います。
ただ現地見学に参加したい場合は、自由に参加することができます。

買主が決まったら売買契約を結ぶ
売却活動が実を結び買主が決まったら、土地の売買契約を結びます。
話し合う内容は、土地の売却価格や引き渡し時期などです。

買主に土地を引き渡す
売買契約を結んだ後は、不動産会社や司法書士立ち会いのもと、土地の引き渡しを行います。
所有権移転登記とは、土地の所有権を売主から買主に変更する手続きのことです。
こちら
確定申告をする
土地売却の最後のステップは確定申告です。
土地を引き渡した翌年の、2月16日〜3月15日が確定申告の期間です。
土地を売る際にかかる費用
土地を売るには費用と税金がかかります。ここでは、土地売却でかかり得る費用を3つ紹介します。
- 仲介手数料
- 抵当権抹消登記費用
- 建物解体費用
仲介手数料
仲介手数料とは、土地売買の仲介を依頼した不動産会社に対して支払う成功報酬のことです。土地売却でかかる仲介手数料の目安を以下に示します。
売買価格 | 仲介手数料 |
---|---|
100万円 | 5万5000円 |
300万円 | 15万4000円 |
500万円 | 23万1000円 |
1,000万円 | 39万6000円 |
3,000万円 | 105万6000円 |
6,000万円 | 204万6000円 |
9,000万円 | 303万6000円 |
1億円 | 336万6000円 |
仲介手数料は以下の計算式に当てはめて計算することができます。気になる方は計算してみてください。
売買価格 | 仲介手数料の上限 |
---|---|
①200万円以下の部分 | 売買価格(税抜)×5%+消費税 |
②200万円~400万円以下の部分 | 売買価格(税抜)×4%+消費税 |
③400万円超の部分 | 売買価格(税抜)×3%+消費税 |
土地は消費財ではないため、売買価格に消費税はかかりません。ただし、400万円以下の物件の仲介手数料が、現在は割高に設定されているため注意しましょう。
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抵当権抹消登記費用
抵当権とは、ローンを借りた人が返済できなくなった時に備えて、土地などの不動産を担保にとれる金融機関の権利です。

建物解体費用
土地の上に建物が建っている場合は、建物解体費用がかかります。費用は、建物の種類や敷地面積で変わるので確認しましょう。以下が目安費用です。
建築構造 | 坪単価 |
---|---|
木造 | 1坪あたり3〜4万円 |
鉄骨造 | 1坪あたり5〜6万円 |
鉄筋コンクリート造 | 1坪あたり7〜8万円 |
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土地を売る際にかかる税金
ここでは土地売却にかかる税金を2つ紹介します。
- 譲渡所得税
- 印紙税
譲渡所得税
土地を売却して得た利益を、譲渡所得と言います。この譲渡所得にかかる税金が譲渡所得税です。譲渡所得の計算式と、譲渡所得の税率は以下の通りです。
▼譲渡所得税率
所有年数 | 税率 |
---|---|
5年以内(短期所有) | 39.63% |
5年超え10年以内(長期所有) | 20.173% |
10年超え | 14.21% |
譲渡所得と譲渡所得税率をもとに計算される譲渡所得税の費用目安を以下に示します。
譲渡所得額 |
譲渡所得税額 (5年以内所有) |
譲渡所得税額 (5年超え10年以内所有) |
譲渡所得税額 (10年超え所有) |
---|---|---|---|
3,000万円 |
0円 |
0円 |
0円 |
5,000万円 |
約793万円 |
約406万円 |
約284万円 |
1億円 |
約2,774万円 |
約1,422万円 |
約995万円 |
国税庁「譲渡所得の特別控除の種類」によると、譲渡所得の3,000万円までは控除が適用されます。
つまり譲渡所得が3,000万円以下であれば、譲渡所得税はかからないということです。
-
公共事業などのために土地や建物を売った場合の5,000万円の特別控除の特例
-
マイホーム(居住用財産)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例(被相続人の居住用財産(空き家)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例)
-
特定土地区画整理事業などのために土地を売った場合の2,000万円の特別控除の特例
-
特定住宅地造成事業などのために土地を売った場合の1,500万円の特別控除の特例
-
平成21年及び平成22年に取得した国内にある土地を譲渡した場合の1,000万円の特別控除の特例
-
農地保有の合理化などのために土地を売った場合の800万円の特別控除の特例
-
低未利用土地等を売った場合の100万円の特別控除の特例
参照:国税庁「譲渡所得の特別控除の種類」
こちら
印紙税
印紙税とは、土地の売買契約書にかかる税金です。売却価格で異なるので、以下のリストで確認しましょう。
売却価格 | 印紙税(軽減税率) | 印紙税(本則税率) |
---|---|---|
10万円超え50万円以下 | 200円 | 400円 |
50万円超え100万円以下 | 500円 | 1,000円 |
100万円超え500万円以下 | 1,000円 | 2,000円 |
500万円超え1千万円以下 | 5,000円 | 1万円 |
1千万円超え5千万円以下 | 1万円 | 2万円 |
5千万円超え1億円以下 | 3万円 | 6万円 |
1億円超え5億円以下 | 6万円 | 10万円 |
5億円超え10億円以下 | 16万円 | 20万円 |
10億円超え50億円以下 | 32万円 | 40万円 |
50億円超え | 48万円 | 60万円 |
印紙税は、令和4年3月31日まで軽減税率の対象となっています。しかしそれ以降に作成された契約書については、本則税率が課されるので覚えておきましょう。
こちら
土地を売る際に必要な書類一覧
土地売却を進める中で、多くの書類が必要となってきます。必要な書類一覧を以下にまとめたので、確認しておきましょう。
書類 | 利用目的 | 入手場所など |
---|---|---|
地積測量図、境界確認書 | 土地の境界線の確認、売り出し価格の算出 | 土地を購入した時に貰う |
身分証明書、住民票 | 本人確認 | 住民票は発行から3ヶ月以内のもの |
実印、印鑑証明 | 書類への捺印 | 市役所 |
登記済権利証 | 土地の所有者を証明 | 法務局 |
固定資産税納税通知書 | 固定資産税の納税額の確認 | 市役所 |
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土地を高く売る方法
土地を売却するなら、できるだけ高く売りたいですよね。ここでは土地を高く売る方法を4つ紹介します。
- 複数の不動産会社を比較する
- 土地を綺麗にしておく
- 土地の境界線を明確にする
- 希望売却価格の1割増で売り出す
複数の不動産会社を比較する
土地売却の仲介を依頼する不動産会社は、比較検討して選択しましょう。契約を結ぶ不動産会社次第で売却価格が大きく変わります。
この時、大手か中小かに限定せず、幅広いタイプの不動産会社に査定依頼することがポイントです。
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土地を綺麗にしておく
売却予定の土地は綺麗さを保つことが重要です。雑草が生えていたりゴミが捨てられていたりすると、土地の見栄えが悪くなります。そこに漬け込まれて、買主に値引き交渉される可能性があります。

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土地の境界線を明確にする
土地の面積が曖昧だと、建築規制をクリアできません。そのため土地の価値が下がり、適正価格での売却ができなくなります。
しかし土地の形状や依頼する業者で異なるので、まずは不動産会社に相談しましょう。
希望売却価格の1割増で売り出す
土地は希望売却価格の1割増しで売り出すことがおすすめです。東日本不動産流通機構の調査によると、2017年における首都圏の土地の売り出し価格と成約価格では1割程度の値引きがあります。

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土地を売る際の注意点
ここでは土地を売るときの注意点を3つのケースに分けて紹介します。知らないと損してしまう可能性があるので確認しておきましょう。
取得費用が分からないとき
取得費用とは、土地を買ったときにかかった費用の合計額です。
つまり取得費用が分からないと、譲渡所得税が通常よりも高くなってしまうということです。
イメージしやすくするために、具体例を用いて説明します。まず取得費用が分かっている場合の譲渡所得税がいくらになるのか見ていきましょう。
売却金額1億円
取得費5,000万円
譲渡費用5,00万円
譲渡所得1億円-5,000万円-500万円=4,500万円
譲渡所得税(4,500万円-3,000万円)×20.315%=約347万円
※3,000万円控除適用で計算

次に、取得費が分からない場合を見ていきます(取得費以外は同様の数値)。
売却金額1億円
取得費5,00万円(1億円の5%)
譲渡費用5,00万円
譲渡所得1億円-5,00万円-500万円=9,000万円
譲渡所得税(9,000万円-3,000万円)×20.315%=約1,389万円
※3,000万円控除適用で計算

取得費が分かる場合と比べて、1,000万円以上高くなるという結果です。
国税庁の5%ルールにどうしても納得できない場合は、税理士に相談してみましょう。合理的に取得費が算出できれば、その金額が取得費と認められることがあります。
参照:国税庁「取得費が分からないとき」
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相続した土地を売るとき
親からの相続で土地を譲り受けたというパターンはよく見られますが、相続した土地の売却には注意が必要です。相続登記をしていないと、土地を売ることはできないからです。
相続登記をしていない場合は、登記申請書を法務局に提出しましょう。
古い建物があるとき
「古い建物を解体して、更地として売り出そう」と考えている方は注意が必要です。更地にすると以下のデメリットがあります。
- 100万円単位の解体費用がかかる
- 買主が住宅ローンを適用できない
- 固定資産税が6倍になる
- 建て替えが不可能なケースがある
当然、「更地は古家付き土地よりも売却しやすいことが多い」などのメリットもあります。しかし、場合によってはデメリットの方が大きくなります。
メリットデメリットを踏まえた上で売却戦略を組むことが、納得いく土地売却には必要です。

土地を売りたい方におすすめの不動産一括査定サイト
ここでは土地を売りたいと考えている方に向けて、おすすめの不動産一括査定サイトを3つ紹介します。土地を売却する際は、ぜひ利用してみましょう。
SUUMO売却
- エリアや路線、駅から売却に頼れる不動産会社を探すことができる
- 細かいエリアごとの売却相場をすぐに確認できる
- エリアやマンション名から、購入希望者、予算などを確認できる
- 不動産売却の段取りや流れ、ノウハウがよく分かるコンテンツが豊富
- 必要事項の入力は最短60秒程度であっという間に完了!簡単に申し込める!
- 10社の一括査定が可能※
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SUUMO売却は、不動産・住宅サイトのSUUMOが運営する不動産一括査定サイトです。
査定を依頼できる不動産会社の店舗ごとに紹介ページがあり、売却実績やスタッフも確認することができます。売却を依頼する前に確認できるので、安心ですよね。
また、不動産売却の段取りや流れ、ノウハウなどもわかりやすいコンテンツが豊富にあります。事前に目を通しておけば、スムーズに売却を進めることができるでしょう。

購入者の予算も表示されるので、おおよその売却価格も予想できます。査定前に、ぜひ確認してみてください。
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SUUMO売却での一括査定の流れ
スーモ売却では基本わずか1分程で無料一括査定の申込ができます。
物件の種別と所在地を選択し、無料査定スタートのボタンを押したら以下の質問に回答するだけでOK!
- 物件の詳細情報(間取り・専有面積・築後年数)
- 個人情報(氏名・住所・連絡先・問い合わせ内容)
物件の間取りや専有面積などは、おおよそでも大丈夫です。「試しに簡易査定からしたい」という方も気軽に申し込めます。

提携会社数 | 約2,000社 |
---|---|
最大一括査定社数※ | 10社 |
電話番号 | 0120-070-091(スーモカウンター) |
出典:SUUMO売却査定 公式サイト ※物件の所在地によって査定できる会社数に変動があります
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提携会社数 | 1,974社※2020年7月時点 |
---|---|
最大一括査定社数 | 6 |
電話番号 | - |
出典:イエウール公式ページ
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よくある質問
まとめ
この記事では、土地を売るときに必要な知識を解説してきました。
まずは、土地売却の流れを大枠で理解することが重要です。
その上で、各ステップで必要な書類や費用を理解しておきましょう。また土地売却には注意点や高く売る方法などもあります。

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